今週はいろんな人と会い、行けていなかったいくつかの場所に出向いた。その中の一つが、横浜みなとみらいにできた「カップヌードルミュージアム」。
平日午前中だったこともあり、並ばずに入場できたが小学校の社会科見学が多く子供たちで賑やかだった。
1.5時間くらいの滞在だったが、期待通り十分満足した。
ハード面では、佐藤可士和氏プロデュースの空間デザインはすっきりと洗練され、動線もスムーズで快適。ソフト面では、展示内容が客層を問わず興味深いものであるのに加えて、オリジナルのカップヌードルを作れる等の体験型メニューが充実している。自らのデザインを施した世界に一つだけのカップヌードルを手に提げた子どもたちの笑顔は輝いていた。さらには、ミュージアムショップグッズもよくある「ちゃっちいもの」ではなくうれしい。
いろいろ良かったのだが、何と言っても感銘を受けたのが安藤百福氏という「人そのもの」だ。
このミュージアムは、商品の歴史の展示や体験によりブランドや会社への親近感やイメージを高めようという意図も確かにあるはずだ。しかし、それよりもチキンラーメンやカップヌードルをはじめとする食文化を創造(発明)した故安藤百福氏の生涯を発信することを通じて、創意工夫やあきらめずにチャレンジし続けることの大切さを強調している。
そう、このミュージアムの正式名称は「安藤百福発明記念館」なのだ。
安藤氏がチキンラーメンを商品化したのが48歳、カップヌードルを世に出したのが62歳。晩年も「長寿の秘訣の一つはチキンラーメン」と語っていた氏の、麺への愛と不屈のチャレンジ精神には腹いっぱいの元気をいただいた。
最近ではアップルのスティーブ・ジョブズ氏が急逝したことで、史上稀なカリスマ経営者として世の中の関心を集めている。そのことに微塵の異論もないが、安藤百福氏も間違いなく食文化を通じて歴史を変えたトップの一人だ。米ニューズウィーク誌が安藤氏を「Mr. Noodle(ミスターヌードル)」と絶賛したのもうなずける。
今回カップヌードルミュージアムを訪れたことをきっかけに、安藤百福氏へのリスペクトが大いに高まった。そして、スーパーやコンビニで見かけるチキンラーメンやカップヌードルも少し違って見えそうだ。
大人には大人の楽しみ方が、子どもには子どもの楽しみがある。そんなミュージアムだ。
今度は、家族で出かけてオリジナルのカップヌードルを持ち帰りたい。